大河ドラマ「麒麟がくる」が始まります。
ドラマのタイトルに使われている「麒麟(きりん)」というのは、動物園とかアフリカにいる首の長い黄色い動物ですよね。今回の大河ドラマの舞台は明智光秀が登場する戦国時代であり、麒麟は馴染まない気がするのですが…。
なぜ大河ドラマのタイトルが「麒麟がくる」なのか?どのような意味があるのか説明していきます。
NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公は明智光秀
「麒麟がくる」の放送がスタートは、東京オリンピック開催される2020年からです。
NHK大河ドラマとしては、1963年に放送された幕末の井伊直弼を主人公にした「花の生涯」から数えて、59作目になります。
前作は「いだてん~東京オリムピック噺~」で大河ドラマとしては、少し変化球が過ぎた作品でしたが、今回は王道ともいえる戦国時代/安土桃山時代を時代背景としたドラマとなっています。
しかも歴史上の人物としても知名度抜群の「明智光秀」が主人公であり、このドラマは大いに話題となることでしょう。
ドラマ主人公となる明智光秀を演じるのは、長谷川博己さん。
脚本の池端俊策とはNHKで縁深く、土曜ドラマ「夏目漱石の妻」も、この二人の組みあわせでした。なんでも長谷川博己さんを主人公に推したのは脚本の池端俊策さんだとか。
前作のときによっぽど惚れ込んだでしょうね。
大河ドラマ「麒麟がくる」の麒麟の意味は?誰のこと?
タイトルになっている麒麟というの何か?動物園にいるあの黄色い動物のキリンのことではありません。
NHKの公式発表によると「麒麟」について以下のように言っています。
王が仁のある政治を行う時に必ず現れるという聖なる獣、麒麟。
応仁の乱後の荒廃した世を立て直し、民を飢えや戦乱の苦しみから
解放してくれるのは、誰なのか・・・
そして、麒麟はいつ、来るのか?
ここで言っている「麒麟」というのは、中国の神話に出てくる架空の生き物のことです。
伝説の霊獣です。
(動物園にいるキリンのことは、一端切り離してください。麒麟とキリンの関係については後ほどお話します。)
中国において、麒麟というのは獣類の長と位置付けられています。ちなみに鳥類の長は鳳凰(ほうおう)です。鳳凰は日本でも認知度の高い生き物なのでイメージできますよね。この鳳凰と双璧をなす生き物が「麒麟」です。
そしてこの伝説の霊獣「麒麟」は、「王が仁のある政治を行うときに必ず現れる」とされています。
つまり戦国時代に当てはめると、この麒麟が現れ見た武将は、天下統一をすることになります。
「応仁の乱をきっかけに、世の中は統制が取れなくなり乱れに乱れた群雄割拠な世界を統一し、平穏な時代に戻すのはだれか…」
こんな意味を込めたのが、今回の大河ドラマのタイトル「麒麟がくる」です。
麒麟ってどんな姿をしているのか
伝説の生き物である麒麟は、どのような姿をしているのでしょうか。
麒麟の容姿は以下のような感じです。
- 顔は龍
- 胴体は鹿
- 脚は馬
- 尾は牛
- 角は、基本は1本。0本から3本の場合も。
- 胴体の毛は黄色
- 背毛は五色
そして麒麟は、とれも穏やかな性格で殺生は行わず、1000年は生きるといわれています。
上記の麒麟のイメージを見て「ん?!」と思った人もいると思いますが、日本のビール「キリンビール」に描かれている生き物に似ていませんか?
そんな風に思うのは当然で、キリンビールのラベルに描かれているのは、今回説明している伝説の生き物「麒麟」です。なるほど…私自身勉強になりました。将来子供にでも自慢してみたいと思います。
「麒麟」と「動物園のキリン」の関係は?
以前、仕事で日本にきていた中国人からこんな話をきいたことがあります。
「日本に来て驚いたことの一つに、動物園に『キリン』がいると言われたことです」
「中国では『キリン』は伝説上の生き物。動物園にいるキリンは『长颈鹿 chángjǐnglù』と言います。(訳すると首長鹿)」
今回の大河ドラマ「麒麟がくる」の意味を調べていて、中国人とのこんなやり取りを思いましました。
中国では麒麟とキリンは別の言葉なんですが、日本では混同しているってことですね。でも言うほど麒麟とキリンはにていないし、英語の音「ジラフ」ともちょっと違います。あえて強引に紐づけるのであれば「胴体が黄色い」ところくらいですかね。
この理由については諸説あるようで、一説では上野動物園の園長が予算確保と話題続きのために伝説上の生き物「麒麟」にあやかり「キリン」といったとか…。
何を信じるかは、あなた次第w
「麒麟がくる」と明智光秀
今回のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公は明智光秀です。我々が小さい頃の明智光秀のイメージは
「織田信長を『本能寺の変』を起こし、その後すぐに仇討にあったてしまった。少し残念な武将」
のイメージがあります。あくまでイメージであり、物の見方を変えれば、明智光秀にも大義があるはずです。今回のドラマは明智光が主人公ということでここら辺の明智光秀に対する偏見が解消されるないよになると思います。
史実に基づけば、明智光秀の前には「麒麟」が現れることはないはずなのですが、あえてのこのタイトル。一体どのように麒麟と明智光秀が関連してくる内容なのか楽しみですね。
大河ドラマ「麒麟がくる」の毛筆タイトル文字は中塚翠涛!ドラマSEPCにも関わった美人書道家